映画「キング・コング」海洋堂フィギュアコレクション スカル島探検記

「ロード・オブ・ザ・リング」3部作のピーター・ジャクソン監督の最新超大作「キング・コング」
そこに登場する巨大な獣神、恐竜たちを海洋堂がフィギュア化!映画のSFXを手掛ける WETA スタジオのリチャード・テイラー氏をはじめとするスタッフが直接、製作協力&原型監修を手掛けた、究極の「キング・コング」フィギュアです。

キング・コング(1933年版)はまだ生まれていなかったので当然観ていないし、キング・コング(1976年版)は高校生の時(一番映画を沢山見ていた時期)公開され、映画少年だった私はもちろん 観 に行きましたが、「果たしてジェット機をつかめるの?」なんて思ったことぐらいしか覚えていません。
私にとってキング・コングといえば「♪頭を雲の上に出し、キング~コングがやってくる♪怖くなんかないんだよ・・・♪」というアニメソングがいの一番に出てきます。
アニメの内容はあまり覚えていないのですが、この歌を初めから最後まで唄えるのが不思議です。

魔獣激闘

KONG VS V-REX
怪獣映画史上屈指の名場面として知られる、コング対暴君竜の闘い。それが今回の映画でも、ド迫力のバトルシーンとして映像化されています。両手両足を縦横無尽に駆使するコングの3次元アクションは圧巻!両者はスカルアイランドの密林から深い渓谷へと、バトルステージを次々と移して闘いを繰り広げます。髑髏島の両雄がくんずほぐれつして、がっぷり組み合う様をフィギュア化した本作は、初めて現物を見たリチャード氏とベンさんが「パーフェクト!」「アメイジング!」と感嘆した傑作です。

髑髏島の覇王

THE KING OF SKULL ISLAND
両手を振りかざし、敵を威嚇するポーズを取ったコングの雄姿。Vレックスと向かい合わせて飾ると、バトルシーンが再現できます。 

破壊竜 V レックス

VASTATOSAURUS
今回の「キング・コング」に登場する恐竜は、最新学説に基づいて考証された「ジュラシック・パーク」的な、今時の恐竜デザインとは異なるものになっているのがポイント。大きな後ろ足や、ワニのウロコを思わせる皮膚など、どこかクラシカルでオールドスタイルの恐竜増になっており、そこにはモデル・アニメーションの神様として知られる特撮の巨匠、レイ・ハリーハウゼンが創造したモンスターへのオマージュも含まれているのだ。さらに、Vレックスは今回3匹も登場!フィギュア化したのは、その中の女家長的存在の老母レックス。折れた尻尾や、左右の大きさが違う前足に注目を。

狡猾なる狩人

VENATOSAURUS
ヴェロキラプトル、ラプターとして知られる、’33年版には未登場(当時は未発見だった)の、人間サイズの恐竜です。コングにさらわれたアンを奪還するために密林を追跡するベンチャー号の水夫に音も無く忍び寄り、鋭いかぎ爪で切り裂くのだ。スカルアイランドに生息する生物は、6500万年もの歳月を生き残った恐竜たちの末裔で、その分進化しているはず、との設定の元、デザインがされている。そのため、ヴェナトサウルスも前足が発達してかなり大きくなっているのが特徴。フィギュアはプロントサウルスを追う最中に、獲物(人間)がいることに気づき始めたシーンをイメージしたもの。

雷竜滑落

FALLING BRONTOSAURUS
スカルアイランドに上陸したベンチャー号のクルーたちに襲いかかる最初の驚異が、”ブロントザウルスのスタンピード。狭い峡谷に差し掛かった一行が、20匹ものブロントザウルスの大暴走に巻き込まれてしまうのだ。必死に逃げる彼らを、さらにヴェナトサウルスの群れが襲う!三つ巴の大逃走アクションは凄まじい迫力です。’33年版ではブロントサウルスは肉食の攻撃的な恐竜という、本来の習性とは異なるイメージで映像化されていましたが、今回はこの大スペクタクルなオリジナル・シーンでの登場に。映画ではこのシーンの後も、ものすごいオチが待ち受けているのでお楽しみに。

獣神の花嫁

ANN AND KONG
「キング・コング」における象徴的なイメージをフィギュア化。リチャード氏がこだわった、アンのランジェリーのレース飾りと、コングの指の造形にご注目を。巨大な怪物の腕に囚われた美女、というシークエンスは、世界中の伝説で様々な形で語られる、”荒ぶる魔物への美しき生け贄”、”神と人間の禁じられた恋愛”をイメージさせます。’33年版でヒロインのアン・ダロウを演じ、その悲鳴の妙なる美しさで、”スクリーミング・クィーン”と讃えられたフェイ・レイ。今回、映画ファイの永遠の女神たるアン役を演じるのは、「ザ・リング」のナオミ・ワッツ。新たなる”悲鳴の女王”に期待です。

水底からの襲撃

PIRANHADON
監修を行ったリチャード氏とベンさんが大のお気に入りだったのが、この「沼地の怪物」フィギュア。この怪物は、’33年版には未登場のWETAオリジナル・デザインによるモンスター。’33年版では沼地からプロントサウルスが出現して水夫たちを襲いますが、今回はこの鋭い牙を持つ巨大魚がその役目を担当。リチャード氏にその理由を聞くと、「ピーターが『ジョーズ』のような恐いシーンを描きたかったから」なのだとか。水面下に巨大な体を隠して静かに忍び寄り、突然襲いかっかてくる恐怖が描かれるのだ。弾き飛ばされる水夫、巨大魚のディテール、波しぶきなど見応え満点の逸品です。

飛来する戦慄

TERAPUSMORDAX
裸ネズミとコウモリをかけ合わせたような、まるでミュータントを思わせる怪物も、WETA オリジナルのクリーチャー。’33年版ではアンをさらおうとするプテラノドンが1匹だけ登場しますが、今回はこの怪物が数百匹の群れでコングの全身にたかって、鋭い爪で攻撃します。ちなみにスカルアイランドには、現在生息する生物、恐竜などの過去に生存していた生物、そしてオリジナルで作られた架空生物、の3種類が混在しているのだとか。映画には出てこない生物まで詳細に設定が作られていて、なんとその数、約100種! 細部にまでこだわるピーター監督と WETA ならではの凝りようです。

ニューヨーク空中戦

TERAPUSMORDAX
ラインナップ中唯一のメカである複葉機。当初は複葉機単体で立体化の予定でしたが、映画シーンをよりイメージさせるために大胆かつ豪華な構成に変更。この複葉機にはピーター・ジャンクソン監督が非常に強い思い入れを持っており、’33年版に登場するアメリカ海軍に実在した戦闘機「カーチス・ヘルダイバー」が劇中で完璧に再現されています。商品化に関するチェックも当然厳しく、後部銃座でマシンガンを構える射撃手は、リチャード氏に「大変なのはわかるけど、なんとか造形してね。マシンガンの弾まではいいけど(笑)」と言われて急遽追加造形したもの。海洋堂の底力ここにあり、です。

摩天楼に吼ゆ

THE 8TH WONDER OF THE WORLD
「キング・コング」のシンボル・イメージとも言える名シーンを立体化。今回のコングは、顔や全身に向こう傷を負った、凶暴でストロング&ワイドな野獣神に思えますが、実は非常に知的で自らは闘いを望まない、高潔な存在として描かれます。リチャード氏いわく「彼は快楽のために闘うような、野蛮なケダモノではない」のだとか。彼がその剛力を発揮するのは、ただ大切なものを守るためにだけ。猛々しい原始の巨神が、禁じられた愛を手にしたが故に世界の天辺から墜天していく運命が、我々の胸を打ってやみません。


2006年1月9日 映画を観てきました。3時間強と長時間にもかかわらず、それを感じさせないぐらいおもしろくてアッという間でした。お勧めです。
しかし、最後の最後まで出なくて苦労した「7.水底からの襲撃」のシーンがカットされていてありませんでした。(>_<)